知らなきゃソンする高額医療費制度-手術や入院など医療費が戻ってくる!

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年齢とともに心配になってくるのが病気とそれに関わる医療費。

手術や入院が必要になったら、支払う医療費は高額になるので、それは家計にとって大きな負担になりますよね。

そこで知っておきたいのが高額医療費の払い戻し制度。
そして、その高額医療費について、自己負担限度額が改正されたのをご存知ですか?

今回は70歳未満の高額医療費についてご紹介したいと思います。

高額療養費とは

高額療養費とは、1ヵ月間に医療機関に支払う自己負担限度額が一定額を超えると、超えた部分の医療費の払い戻しが受けられる公的医療保険(組合健保や協会けんぽ、国民健康保険など)の制度のこと。
つまり、支払った医療費のうち、定められた限度額以上の分の医療費が戻ってくるというわけです。

ただし、払い戻しが受けられるのは保険適用が認められた医療の場合のみ
ですので、保険適用が認められていない美容外科手術などについては払い戻しは受けられません。

 例)月額の給与は40万円のAさんの場合

Aさんはがんと診断され、手術を受けることになりました。
もちろん入院前には検査も行い、退院後も治療を受けました。

時期としては、2月1日にがんと診断され、2月末の通院までの医療費の合計額(保険適用で3割負担)が15万円になりました。

Aさんの月額の給与は40万円。 報酬月額40万円の人の自己負担額の限度は8万円ほどになりますので、自己負担の限度額を超えるお金は払い戻しが受けられます。 つまり、15万円の医療費のうち、7万円は戻ってくるというわけです。

新たに定められた高額療養費の自己負担限度額

高額医療費の自己負担額限度は収入によって異なります。

分かりやすく表にまとまると、

収入額自己負担限度額
報酬月額81万円以上約25万円
報酬月額51万5千円以上~81万円未満約17万円
報酬月額27万円以上~51万5千円未満約8万円
報酬月額27万円未満約6万円
被保険者が市区町村民税の非課税者等 約3万5千円

先ほど、例にしたAさんは月額の給与は40万円ですので、自己負担限度額は約8万円となり、それ以上かかった医療費は申請すれば戻ってきます。

長期に渡る高額医療費の支払いにはさらに負担軽減に

高額療養費には、長期にわたって高額医療費を支払っていた場合、さらに自己負担額が低くなる、つまりさらに多くの払い戻しを受けられる制度があります。 これは、過去1年間うち3ヵ月(3回)以上の高額療養費(自己負担限度額を超える医療費)を支払った場合、4ヵ月(4回)目以降は「多数回該当」という扱いになり、さらに自己負担額が低くなります。

「多数回該当」は上の表の一番右の項目です。

つまり、長期間に渡って、高額な薬物療法を受けているがん患者の方などは、医療費の負担がさらに軽くなるというわけです。

払い戻ししてもらうにはどうすれば良いの?

では、いつどうやって払い戻しが受けられるのでしょうか。

払い戻しにあたっては、まず、医療機関等から提出される診療報酬明細書(レセプト)の審査が行われます。
ですので、診療月から3ヵ月以上かかります。
けっこう長くかかるんですね。

高額医療費の申請の方法

この制度において注意しないといけないのは、
何もしなくても受けられるという制度ではないということ。

ほおっておいても自動的に払い戻しが受けられるわけではなく、
自分で払い戻しの申請する必要があります

ですのでまず、高額な医療費がかかったら、
全国健康保険協会に問い合わせましょう。

申請書は下記サイトにてダウンロードも可能。高額医療費申請書の記入例も紹介されています。

→全国健康保険協会の健康保険ガイド

支払いが難しい場合は貸付制度を活用!

突然の入院・手術で高額な医療費がかかり、「限度額適用認定証」を持っていないという場合も多いと思います。
払い戻しは受けられますが、3ヶ月以上先になります。

でも、高額になりすぎて支払うお金が足りない….

そんな場合は、「高額医療費貸付制度」を利用して、医療費を借りることができます。
これは高額療養費支給見込額の8割相当額を無利子で貸付てくれるというもの。

例えば先に例にした月収40万円のAさんががんになり、手術・入院。
通院も含め、1ヶ月で15万円の医療費を自己負担(保険7割適用)しました。
その場合、Aさん自身の自己負担額の限度は8万円。
ですので、払い戻し額は7万円。

その7万円の8割にあたる約5万円分は無利子で借りられるということになります。

利用したい場合は、協会けんぽ支部に問い合せましょう。
https://www.kyoukaikenpo.or.jp

医療費が高額になると事前に分かっている場合

長期の治療を受けているなど、医療費が高額になる事が事前に分かっている場合は、「限度額適用認定証」を提示するという方法があります。

事前に「限度額適用認定証」を申請・作成しておけば、窓口での支払いを自己負担限度額までにとどめることができます

通常は、まずかかった医療費を支払い、その後で払い戻しを受ける・お金が戻ってくるという流れになりますが、
あらかじめ「限度額適用認定証」を持っていれば、窓口で提示すれば自己負担以上の支払いをしなくて良いというわけです。

利用したい場合は、協会けんぽ支部に問い合わせましょう。
https://www.kyoukaikenpo.or.jp

扶養家族の医療費も高額療養費の対象に

また、限度額は世帯の合算になります。家族全員の医療費の合計額ということになるわけですね。

また、例を挙げてご説明します。

2月にがんで入院・手術したAさんは1ヶ月で15万円の医療費を自己負担(保険7割適用)しました。
Aさん自身の自己負担額の限度は8万円。ですので、7万円の払い戻しを受けました。

さらに翌年1月にAさんは内蔵に疾患が見つかり、
保険適用で3割負担のため、医療費として4万5千円を支払いました。

この場合、限度額の8万円を超えていないため、全額自己負担となります。

ですが、Aさんには奥さんがいて、奥さんも同じ1月に内臓疾患が見つかり、保険適用で3割負担のため、医療費として4万5千円を支払いました

こうなった場合は、Aさん夫婦(同世帯)の医療費の合計が9万円となるので、
限度額の8万円から超えた分の1万円は払い戻しが受けられます

ただし、払い戻しを受けるには条件があります。

 払い戻しの条件

1ヶ月間に支払った医療費の合計額が限度額(Aさんの場合は8万円)を超えていること
ひとつの医療機関の支払額が2万1千円を超えていること

以上の2つが払い戻しの条件となります。

例えば、1万円ずつを8つの医療機関で支払った場合は払い戻しの対象にならないんですね。

基本的にひとつの医療機関で2万1千円を超えていることが条件になるのですが、
大きな総合病院などの場合は、例えば内科と外科で治療を受けたとしても、
ひとつの病院としてみなされます。

少しややこしいですが、
ひとつの医療機関で2万1千円を超えていること
世帯の合計額が限度額を超えていること
このふたつの条件が揃えば払い戻しが受けられるというわけです。

計算がよくわからない場合は、協会けんぽ支部で相談してみましょう。
https://www.kyoukaikenpo.or.jp

高額医療費は払い戻しが受けられる制度まとめ

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もしもの場合に備えて、知っておきたい国の制度。

分かりにくいものも多く、また広報があまりされていないために
「そんなのあったの?」
なんてこともあったりしますよね。

知っておかないとソン!
利用しないとソン!

また、先にも書きましたが、注意しないといけないのは、
何もしなくても受けられるという制度ではないということ。

ほおっておいても自動的に払い戻しが受けられるわけではなく、
自分で払い戻しの申請する必要があります

ですのでまず、高額な医療費がかかったら、
全国健康保険協会に問い合わせましょう。

→全国健康保険協会の健康保険ガイド

負担を減らせたり、払い戻しが受けられるなど、
メリットになる国の制度はいろいろあります。
それらをしっかり活用して、できるだけ不安やストレス、負担を解消しましょう☆